IFA2012で発表されたソニーの一連の新製品。残念ながら「感動」させてくれるものは何も無し。 [ソニー製品全般・ソニーネタ]
(9/1 13:00 追記有り)
ベルリンで開催されている世界最大のエレクトロニクスショーIFA2012でソニーとソニーモバイルコミュニケーションズの新製品が大量に発表されましたが、どれも平凡というか「アッ!」と驚かせてくれるようなものは何もないですね。
まずは、タブレットデバイスとノートPCのハイブリッド型デザインのVAIO Duo 11。
以前発表されていたコンセプトモデルがやっと商品として姿を現しましたが、この形のものはすでに富士通から約1年前に発売されていますし、目新しさはありません。
Sony Tabletにしてもそうですが、最近のソニーは他社の後追いばかり。
後を追うなら、先の他社モデルにはない何かのサプライズが必要だと思うのですが、今回のVAIO Duo 11は、重さも1.3kgと普通のノートPCと変わらず、スライド機構にもソニーらしさを感じる工夫も何もなく普通です。
ノートPCスタイルでの後の液晶を支えている部分もあまりスマートなデザインとは言えないです。
こっちは同じくIFA2012で発表されたデルのXPS 10ですが、同じコンバーチブルタイプでも液晶がクルクル回るこっちのほうが魅力的ですね。
寝かせたスタイルでタッチ操作できるVAIO Tap 20も、なんだかビミョ~。
ネーミングもビミョ~。
重さが5.2kgもあるので、寝かせたり立てたりするのが大変そうです。
ボタン一つ押すと電動で立ったり寝たりする仕組みがあれば面白いですけどね。
Sony Tabletも新モデルからはXperiaブランドになってXperia Tablet Sに。
やっと薄くなりました。薄くといっても8.8~11.85mm。世界最薄ではありません。
一昔前のソニーだと、常に「世界最薄最軽量」のアッ!と驚く先進的なデバイスを次々と商品化していました。あの頃のソニーはどこにいっちゃったんでしょう。
あえて薄さを目指さずに、現行モデルで持ちやすいと評価されている偏重心デザインを踏襲したということなんでしょうが、現行のSony Tablet SとiPadの両方使っている私からすると、ソニタブってそんなに言うほど持ちやすいかぁ~?と疑問ですね。
手触りなんかはiPadのほうが上ですし、圧倒的に薄いiPadのほうが持ちやすいと思います。
今回から防滴仕様ですけど、これも他社では当たり前だし、VAIO Duo 11と同様に他社の後追いというか、タブレットに関してはこれでやっと他社に追いつきスタートラインに立てた感じですね。
唯一ソニーらしさが感じられるのは、こういったスタンドなどのアクセサリーが充実していいることぐらい。
Sだけでなく、クラムシェルタイプのSony Tablet Pをよりブラッシュアップしたものでも出してくれれば嬉しいのですけどねー。
例えば、ヒンジの部分を目立たなくして、より操作しやすく見易くするとか、より薄くするとか、いっそ7インチ液晶にしてスライド式のキーボード付けたようなのにするとか、そういう後継機を出してくれたら絶対買いますけどね。
まもなく発表が噂されているiPad miniに対抗できるようなソニー製のタブレットは出ないのでしょうか?出せないのでしょうか?
Xperiaといえば、ソニーモバイルコミュニケーションズから「Xperia T」「Xperia V」「Xperia J」が発表されましたが、ちょっと出しすぎじゃないですかねー。型番がアルファベットだけのが多いので、もう何がなんだかわかりません。
このXperia Vは映像やカメラ機能に注力したモデルだそうですが、デザインは他と同じような感じだし、なんだかパッとしませんね。
スマートフォンのカメラ機能も解像度だけはデジカメ並ですけど、まだまだデジカメに追いついていないところも多いですね。デジカメのようにフォーカスがバシッと決まらなかったり、タッチしてシャッター切ろうとうしてもなんだかぼやけてしまったり。今使ってるXperia acro HDを使っててそう思います。
映像やカメラ機能に注力というなら、先日ニコンが発表したAndroid OS搭載のコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX S800c」(下の写真。これデジカメですよ!)みたいなのを出すとか、そこまでやれば驚きますが、今のやたら型番だけ増やしている感のあるXperiaのラインアップはちょっとどうなの?と思います。
最近ソニー製品を買っていないので、そろそろ何か買いたいなーと思っていましたが、現行のSony Tablet Sを持っている私としては、今回のXperia Tablet S程度の機能アップぐらいでは買い替えようとは思いません。
ソニーファンならずとも、「おっ!これはスゴイ、買いたい!」と思わせるワクワクする魅力的なデバイスを出さないといつまでたってもソニーの業績は良くならないと思うんですよね。
「買いたいと思わせてくれる商品が無い。」
「感動させてくれる商品が無い。」
今のソニーの低迷の要因は、これに尽きると思います。
商品企画力の低下ですかね。
細かな要因はいろいろあるとは思いますが、私のようなソニーファンでさえも魅力的に感じる商品が少ないということでは、一般の人をソニーに振り向かせることはできません。
ましてや、サムスンやLGなどの韓国メーカーの製品のほうが魅力的に感じる日本人も多くなっている現状をみると、ソニーブランドの復活は難しそうです。
経営体質健全化の為には、儲からないカーナビ事業を止めたり、一部のアーリーアダプター層向けの一般的でない商品の開発を止めたり、売れる商品だけに経営資源を集中させなくてはならないこともわかりますが、それでは平凡な商品しか世に送り出すことしかできません。
でも、人々がソニーに求めているのは、パナソニックでも東芝でもNECでも富士通でも、どこのメーカーでも作れる商品ではないのです。
ソニーらしさ、ソニーしか作れないような商品を求めているのです。
(ノートPCやタブレットなどの「世界最軽量」「世界最薄」がNECや東芝に奪われているのも悲しいですけどね。)
今は辛抱の時期なのかもしれないですが、経営状態が改善した暁には、「さすがソニー♪」と人々をアッ!と驚かせてくれる画期的な商品を世に送り出せるソニーに戻って欲しいですね。
ソニー好きが故の少々辛口の記事になってしまいましたが、お許しください。
発売前日にHDD破損事故により発売延期となったnasneもやっと一昨日届きましたけど、延期されたことでなんだか冷めてしまったのでまだ箱も開けていません(^_^;)
こっちは品質管理の低下ですね。
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